5日目(8/19) ミラノ→ツェルマット

 今日のイタリアもいい天気です。ここミラノは見本市会場に近いホテルマリオット5☆に泊りました。ドゥオーモ周辺の便のよさとお値段の安さを秤にかけて、今回はお値段の方をとってしまいました。このホテル、アメリカ系のホテルチェーンですが1泊税・サービス料込み、3ベット(エキストラにあらず)で23万Lit。日本円にして12000円前後です。クーラーもついてますし、マリオット系列に入ったのも新しいので、内装とか手が入っていてなかなかです。部屋の広さもまずまず、バスタブ等の水回りの広さも気になりませんが、すこしばかり排水が悪い気がします。昨日のチェックインは日本からのバウチャーを利用したのでスムーズに行なえました。ヴェローナで預けたパスポートもここでは一通り目を通すだけでそのまま返却されました。部屋からは大きな通り(Via G Washington ワシントン通り)が見えるが夜は思ったほど車の数や人通りが見られず静かでした。やはり、ここは中心部からは外れって事なのか?そうそう、前日悩んだプラスティック製の鍵も今回は問題なく使えて一安心。なんて行っても人間慣れが肝心ってことらしいです。さて、本日の朝食は1回のレストランで1人25000Litの別料金を支払っていただきました。この朝食、さすが別料金を取るだけはあります。まずは、コーヒー。普通のコーヒーかエスプレッソかを選択。ここはもちろん、エスプレッソを頂きます。食事はビュッフェですが、まあ、内容が盛りだくさん。一番驚いたのは温かい料理がある事。料理の前には給仕の方がいてリクエストに応じてお皿に盛ってくれます。カリカリベーコンやソーセージ・スクランブルエッグetcつごう8種類ほどの温かい料理が饗されていました。他にもパンやハム・チーズ・ジュース類の種類も豊富で、ちょっとこちらの朝食に飽きていた自分達も久しぶりに満腹になるまで食べてしまいました。うううう、満足って感じです。
 さて、朝食を終えて、本日の目的はツェルマットへの移動のみ。でも、予約を入れた電車は1時過ぎの発車なので、中央駅に行く前にドゥオーモ周辺に立ち寄る事にしました。 普通ミラノ観光を半日、それも荷物持参ではやらないんでしょうが、そこが普通でない私たち一行、がらがらと荷物をひきながら地下鉄を使って観光する事にしました。まずは、Wagner(ワグネル)駅から地下鉄M3に乗車してDuomo(ドゥオーモ)駅に。エスカレーターなんて便利なものはないから、カートに載せた荷物の両端を持って地上へ。出て、ハッと後ろを振り返るとそこには、ドゥオーモが!大きい!!なんか、ただただ大きい!感動とかいうよりも、感想は大きいの一言。そして、やたらと人が多い。日本人もたくさん。それ以外の国の観光客らしい人も大勢。なんか急に都会の観光地に来って感じ。チューリッヒも人は多いけれど、ちゃんと流れがある。観光地ではないって感覚だった。でもここミラノは同じ場所に溜まってる。ヴェローナも流れていたのに・・・なんか、ちょっと違和感がある。なんていうのか、突然人の渦の中に放り込まれてしまったような、溺れてしまいそうな不安感が自分を襲う。ただただ呆然としてしまった。 気を取り直して、とりあえずドゥオーモの写真を撮影。よく見れば確かに壮麗だし、荘厳だし、ええと、ゴシック建築っていうらしく、すごい建物なんだけどね。あんまり豪華なのはnaoe的には好みでないって事が確実に。で、「中の見学は?」「いらないね」などとつぶやいていた、そんな私たちにやってきました『ハトの餌おじさん』!某地球の歩き方とかにも載っている、あの有名なおじさんです。無言でハトの餌を手のひらにのせると写真を取らせ、後から餌代を請求するっておじさんです。まさか本当に自分の前に出現するとは思わなかったけど、結構引っかかっている人多いです。とりあえず、自分達は知ってたから断ったけど、やられてた人が何人もいました。おまわりさんが来ると一応消えるようなんだけど、常時ここで稼いでいるようです。
 さて、次ぎはGalleria Vittorio EmanueleU(ヴィットリオ エマヌエルU世のガッレリア)を通ることに。まあ、ドゥオーモに比べれば好み的にはあうかも。ドゥオーモに近いところにはカフェが建ち並び、さまざまな老舗のブティックが並んでいる。とりあえず、ウィンドーショッピングをしながら眺めて歩くことに。しかし、観光客の多いこと、多いこと。自分ももちろんそうなのだけれど、行き交う人みな旅人なり?って感じ。もちろん、地元の方もいらっしゃるんだろうけど、観光客の割合の方が圧倒的に多そう。ミラノには悪いけれど、思わず京都の新京極を思い出してしまった。新京極はやはりアーケードになっていてお土産やさんがたくさん建ち並んでいるところ。京都を訪れる修学旅行生が先生やガイドさんにつれられて、旗の後ろを歩いて、解散、自由行動ってなる場所です。実際のところ、アーケードそれ自体が持つ雰囲気も、歴史も、荘厳さも、そして、その装飾も何もかもが違うのです。比較する、思い浮かべること自体が可笑しいのですが、ツアー添乗員に連れられて、うろうろアーケード内を行ったり来たりし、モザイクの上で回転をして、お店を覗く。そんな姿が、新京極で「ようじや」を探しまくる生徒と同じってことが、きっと私にそう錯覚させたのに違いないのでしょう。そして、もしかしたら、日本人の旅のスタイル・本質はこの修学旅行のお土産やさん巡りからきているのではないか?なんて、考えてしまったりもしました。
 Galleria Vittorio EmanueleUを抜けたところにあるのが、Pza. della Scala(スカラ広場)4人の弟子を従えたレオナルド・ダヴィンチの像が見えます。そして左手にはTEATRO ALLA SCALA(スカラ座)が。残念ながらスカラ座の前が道路工事中という事もあってイマイチの眺め。でも、ドゥオーモ・ガッレリアと見てきた私にはここはちょっと落ち着ける場所でした。でも、特にオペラに興味のない私たちは、メダ広場まで行ってみる事に。まあ、取りたてて何があるって訳ではない通りを歩いただけですが、なんか人の多さに疲れた自分達にはちょっと一息つけました。さて、違う通りを通ってスカラ広場に戻って再びガッレリアを通ってドゥオーモ広場へ。ここで、実はもう、何もする事がなくなってしまいました。いや、見学するところはたくさんあるのですが、これ以上、何もしたくなかった、見たくなかったというのが本心です。そこで、ちょと早い昼食に。でも、カフェは満席、リストランテやピッツァリアが開店するのはほとんどが12:30すぎから。ということで、諦めて地下鉄で中央駅に向かう事に。 地下鉄の切符を買うのも3度目ともなれば、なかなかスムーズに。その、車両の中で、ジプシー(?)らしき2人連れを目に。祖父と孫?父と子?どちらなのかは分からないが、男性がハーモニカを吹いて乗ってきた。乗客の前に出されて女の子の手・・・・そこに、チャリンと落ちる硬貨の音・・・・グラッチェの声・・・・1駅区間のあっという間の出来事。もしかして、これがジプシー?声もなく、その光景のただ過ぎていくなかにはまりこんでしまった私たち・・・ミラノは最後の最後で強烈な印象を残してくれました。
 中央駅についた私たちを待っていたのは、駅にはレストランがないってこと!。いままでスイスのほとんどの駅にはビュッフェ(レストラン)があったから、ミラノにもあるでしょ〜と思い込んでいたのに。たまたま、出会った警官に聞いたら、ないよ!って言うあっさりした答えが。仕方がないので、スーパーでビールとバニーニを買い、待合室で時間潰しをすることに。ミラノ最後の食事がこうなるとは、トホホって感じです。 電車はすでに、チューリッヒで予約済みのため、割とのんびりと乗車できるので、待合室で食事に。ミラノの待合室は入口に人もいて割と過ごしやすい感じ。テレビモニターで番線案内もあり、雰囲気は悪くありませんでした。ミラノ中央駅13:10発ジュネーヴ空港駅行きの2等車に乗車。なんか、緊張感が切れたのか、昼食時のアルコールの酔いが回ったのか、うとうとと。気がつけばStresaを過ぎ、30分ほどでドモドッソラに到着。あっというまに、イタリアとお別れ。ここまでは、割と空いていた電車だったが、ここからどっと乗客が。ここ、ドモドッソラはイタリア国内だが、ここから、スイスパスが使用できる。一応、国境扱いという事もあり、IDチェックが行なわれましたが、対象となっているのは、イタリアやスイスの人達のようで、私たち日本人が、パスポートの表紙を見ただけで、「日本人ね、オッケーっ」て感じで終わり。中の確認はされなかった。全てのチェックが終わり、定刻の14:52よりも、3〜4分遅れでドモドッソラを発車。シンプロントンネルを通り、列車はほぼ定刻どおりの15:32、ブリーグに到着。国鉄駅から、BVZ鉄道の駅に移動し、15:48発の電車に乗換え。この電車は氷河特急だが、ブリーグからの乗車なら予約も追加料金も不要。座席がほぼ満席だったので、進行方向前に2両ほどの車両が増結。そこに乗り込んで、いよいよ、ツェルマットへ。
17:02、到着寸前にマッターホルンの頭を確認して、電車はすべるようにホームに。ホテルにチェックインする前に、COOPで、ワインと水を、通りにあるお肉屋さんで、ハム・サラダを購入。その後ホテルへ。このホテルは毎年泊っているので、チェックインはサインのみでオッケー。今年の部屋は、改装した旧館。部屋のベランダからはマッターホルンが望める。夕食は、このベランダで、夕暮れのマッターホルンを眺めながら、ワインと共に・・・・ さあ、きょうからの5泊はツェルマットで過ごします。
inserted by FC2 system