12日目(8/26) ジュネーヴ→チューリッヒ(バーゼル経由)

  さて、2泊したジュネーヴともお別れし、今日は最終宿泊地であるチューリッヒに移動です。朝、部屋の中からジュネーブの駅を眺めていると、TGVが入線しているのが見えました。遠くから眺めているだけでも、駅というのは、どこでも別れと出会いがあって、人をロマンチックな気分にさせてくれるものですね。さて、昨年も同じコースを移動しているので、今年は変化を付けるために、バーゼルに足を伸ばしてから、チューリッヒに向うことにしました。
 ホームには、直前にチューリッヒ行きの列車も出発するため、かなりの人が集っています。私たちは、8:47発のICでバーゼルに向います。Nyon・Morges・Yverdon・Neuchatel・Biel/Bienne・Grenchen Nord・Moutier・Delemont・Laufen・Basel SBB到着11:38です。ちょうど昨年、ヌーシャテルに出かけたときと途中までは同じ行程です。今年も、昨年同様途中から兵役から帰宅する人達と乗り合わせることになりました。車窓からの風景は、今までの旅程に比べると、山の迫り具合が少し遠い感じがします。また、その高さもさほどではない。しかし、Grenchen Nordの先の長いトンネル(本当に長い・10分以上はあった気がする。)を抜け、Moutier・Delemont・Laufenと進むにつれて、小さな川にそって渓谷沿いに進む景色は、とてもきれいで、自然の美しさをうったえかけてくれる。
 バーゼルの駅は、想像よりも大きい駅でした。なんというか、ターミナル駅らしく、近代化された感じがそこかしこにする。鉄道のチケットの販売所も他の所に比べ、なんとなくシンプルの中にも機能美がある。iに寄り、町の地図を貰おうとしたが、お金が掛るということで、手元にあるもので間に合わせることに。今まで、観光用の地図を貰うのに、お金を取られたことがないので、ちょっと驚き。 駅の前は、ちょうど工事の真っ最中。そんな中、トラム乗って旧市街方面を目指すことにした。まずは、フライエ通りに入った所でトラムを下り、大聖堂を見学することに。坂を登りきった所にある2つの搭が重厚な趣のある大聖堂は、屋根の幾何学模様がとっても印象的な教会だった。今年の旅の中でいろいろな所で教会を見てきたが、こういう模様を持つ教会にであったのは、はじめてだった。壮大さと絢爛さでは、ミラノのドゥオーモが、質素の中にある信仰の力強さはミュスタイヤの修道院が、溶けてしまいそうな繊細な美しさではヴェローナのサンゼーノマッジョーレ教会がそれぞれ、印象に残っているが、ここはまた、違う意味で忘れられない教会になることだろう。表向きは、質実剛健という感じか。
 再び、フライエ通りに戻り、ぶらぶらとウィンドーショッピングをしながら、マルクト広場方面に向う。道の両側にはふと見上げると、壁絵が描かれていたりする。いつになっても、こういう壁絵とかエルカーを見ると写真を撮りたくなってしまうし、興奮してしまうんですね。フライエ通りは、超高級とまではいかないのかもしれないけれど、割合と品のよいお店が並んでいる通りで、目の保養にはぴったり。実は、日本で見つけた、ある靴のメーカーがドイツにあるので、勝手にドイツとの国境のバーゼルならばあるのではないか?と想像して探してみたりした。いくつもの靴屋さんをみて回っても残念ながら欲しいメーカーには出会えない。似たような靴はあるんだけどね。でも、どこのお店も店員さんがとっても親切で、1枚のパンフレット片手に探し回る私たちのために、まだ行ってないお店の場所とかまで教えてくれたりした。こういう事に出会うと、本当にスイスの人達の優しさに感謝してしまう。
 マルクト広場には、やはりここでも幾何学模様のフレスコが画が美しい1516年創建の市庁舎が建っていた。赤の色がとても印象的である。広場には市が立っていて、人手も多い。トラムも多く行き交い、ここが中心地なのだと知らしめてくれる。更に真っ直ぐに進むと、魚市広場と魚市の噴水がある。なんとなく、マリアと天使達の可憐で美しい噴水である。バーゼルだけではないが、スイスの町のそこかしこには、噴水があり、裏道に入ると教会の尖塔が見え、落ち着いた雰囲気を醸し出している。ここ、バーゼルも同様で、中世の趣を残しつつも、人々の生活がそこにはあり、古えを残しながら現代と溶け合う美しさを見せてくれた。
 今年は、歴史ある町や村と訪ねることが多かった所為もあり、一層その思いを強くした。 残念ながら、靴に出会えなかった私たちは、バーゼルを後にして、チューリヒに向うべく、国鉄の駅に戻った。駅前からホームに上がるために階段を降りて、ふと横を見るとそこには、欲しかった靴が・・・何でこんなところに?実はiに寄るために行きは違う出口から出たんです。それが、いけなかったのですね。最も、その靴屋さん、今日は土曜日なので12時まで、お店はドイツ側ということで、まあ直行していても、間に合わなかったんですが・・・運がないと諦めるしかないようです。 で、時刻表を眺めてみると、バーゼルからチューリッヒ方面へ列車は数が多い。とよくみると、ドイツからのICEが来るではないですか。スイスパスでも乗れるって事で、どうせ乗るなら、ICE。バーゼル15:08発チューリッヒ16:03着に乗車することにした。ICEは2等でもまるで1等並みの座席の広さ、そしてきれいさ。喉が渇いていたので、食堂車でビールを購入したら、当たり前だけれどドイツビールですごく美味しかったし、もっと乗っていたい感じがした。 さて、チューリッヒに到着して、まずは、地下街で今日の夕食の買い出し。土曜日は4時までしか町中のお店は開いていないけれど、駅の地下のお店は年中無休で営業している。サラダやハム・ビールなどを購入後、ツェルマットとジュネーヴからそれぞれライゼゲペックしてあったスーツケースを引き取り、ホテルへ。ホテルは毎年宿泊している「マリオットチューリッヒ」。今日の夜は何もしないですごします。
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