9目(8/25) ツェルマット(レッチェンタールへ)

詳しい日時は忘れてしまったが、1999年の春、某国営放送で日本のなまはげに似た仮面「Tschaeggaetae・チェゲェテ」を使うお祭り「Roitschaeggaetae・ロイチェゲェテ」を行なうスイスの村の特集が組まれた。それと前後して民放でも同地方を扱ったものが放映された。その地方が、レッチェンタールと呼ばれる地域である。今年もしスイスを訪れるならば、この谷に行ってみたいというのが、私たちみんなの気持ちだった。ホテルのコンシェルジュに聞くとこのレッチェンタールという所はとてもよい所らしいというので、さらに希望を膨らませ、Zermatt滞在の1日をこのレッチェンタール訪問に当てることにした。
まずは8:10Zermatt発の電車に乗りBrigに。そこから10:10発のICでGoppenstein10:22.駅の地下道を通って反対側にあるバス乗り場に。ここには、かなりの待ち人が。10:41発のバスは2台。このバスはブリーグとロイクを結ぶ路線にあるガムぺル発なので、すでにバスの中は結構な乗客数。バスのうち1台は途中各停留所に停まるもの。もう1台はFafleralp直行便。Blattenから先まで乗車する場合は、スイスパスに加えて1人2Sfrの追加料金が必要だった。Feden辺りから峰峰と氷河を眺めながら、Kippel・Wiler etcのいくつもの村村を過ぎ、Blattenを最後に人家は途絶え、バスは約35分で終点のFafleralpに到着。川の流れの横を走る途中の道はきちんと整理されているが、冬の雪深さを感じさせてくれる。
さて、Fafleralpのバス停(特に何もない大きな駐車場)には、少し離れた所にはテントがあり、セルフサービスのお店が1軒あるだけでなにもない。トイレは日本の工事現場にあるような簡易トイレ。水洗らしいが、ちょっと驚き。駐車場の奥の道をGrundseeグルント湖の方に向かってハイキングをする人々が多し。そんな中、美しき景色に見とれた。聳え立つ山々とその頂きに輝く氷河の姿はとても美しい。ユングフラウ地区からの眺めをちょうど、真裏からみているということになる。しばらくFafleralpからの眺めを堪能した後、Blattenまで川の傍らの道を1時間30分ほどかけて下りて、こんどは、Blattenの村を散策することに。
ここには、例のなまはげに似たものを作っている家がある。残念ながら、創作のほうはしていなかったが、家の壁にはのそお面が飾られており、なかは、工房になっていることが確認できた。さらに、バス停にはミグロの移動バスが。ミグロのお店がない所にはこのような、移動バスが商品を運んでくるという話を聞いたことはあったが、実際に見たのはこれがはじめてだった。ミグロの設立当時からの話を思い出させてくれた。途中の村に博物館のようなものがあるらしいが、今回は寄るのをあきらめて、Zermattに戻ることに。
来た経路を逆に辿ってゴッペルシュタイン→ブリーグ→ツェルマットと戻った。相変わらず、ブリーグからツェルマットへの列車は2等ということもあり大混雑。客車をかなり増設はしているが、VISPをでたあとは、通路まで満員。この、混雑はスイスの鉄道の中でもきっと、珍しいほうなんであろう。 今日は念願のレッチェンタールに行けてとってもよかった。でも、あしたは、いよいよツェルマットともお別れ。ちょっと、寂しい感じである。夕食後ぶらぶらと町を歩いて暮れなずむマッターホルンを眺めて別れを惜しんだ。
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