5目(8/21) ルガノ→ツェルマット

さあ、今日はツェルマットに移動です。まずは、トロリーバスで国鉄のルガノ駅へ。ここから、ベリンツォーナに向かいます。で、たまたま定刻より遅れたイタリアからのチザルピーノが入線。なんと、特に追加料金もなく乗車できるという事で乗ってみる事にしました。ここで、車椅子の乗客を駅員さんたちが載せている姿を目撃しました。車両の一部にちゃんと、車椅子を固定できるスペースがあり、更にその車両には車椅子用のお手洗いも完備されているという感じです。車椅子用のスペースは普段は普通の客席で誰でも利用できるが、このように利用者がいるときは、問答無用でその乗客をどかしていく!という姿勢とそれによって、発車が遅れても何も言わない乗客に考えさせられるものがあった。で、チザルピーノの乗り心地は、×××。連結部分に乗っていたのがいけなかったのか、やたらに横揺れがひどい。左右に振れられてはっきり言って、電車酔いに!いままで、電車で酔ったことはないのに、ここで初めて電車に酔ってしまった。ああああ。。同行者もやはり、酔っているからこれは電車のせいなんだろうか?幸いにして、乗るのは1駅だったから、どうにかなったけれど、ほんとうに、まずい状態だった。しかし、速いことは速い!
さて、ベリンツォーナについた電車は定刻より遅れてしまったが、しかし、ここが、スイスの鉄道のすごいところ!なんと、ロカルノ行きの電車がまだ、停車しているではないか。荷物片手にひたすら走ると、ホームには電車と車掌さんが。車掌さんにロカルノ?と確認するとYES!YES!!と叫びながら、私の荷物を電車に乗せてくれ、さらに走ってくる乗客をまたまた、出迎え。この行き届いた連絡ぶりと、仕事ぶりには本当に頭が下がります。電車は定刻より10分以上遅れてロカルノへ。電車はがら空き状態で、酔った自分は座席でちょっと横にならせてもらい気がつくと速くもロカルノ駅に。
ここで今度はドモッドソラ行きの電車に再び乗り換えです。今度の電車は地下からの発車で、チェントヴァーリ鉄道を利用します。チェントヴァーリ鉄道を利用するのはこれが2回目。4年前にこれとは反対にドモドッソラ→ロカルノで乗車しました。途中国境ではきちんとパスポートチェックもあり、スタンプを押してくれました。もちろん、チェントヴァーリ(百の谷)といわれるだけあってとても景観のよい路線ですが、今回はここで、とてもジュネーブの学生さんと知り合いました。かれは、ロカルノ映画祭に来ていてジュネーブに戻る途中という事でした。彼は、「北野たけし」にとっても興味を持っており、たけしの映画についていろいろと見ているようでした、他には大島渚も好きだそうで、ちょうど、大島渚の新作映画にたけしが出演していると話すと、その映画の内容についてとても知りたがりました。さらに、松尾芭蕉の[夏草やつわものどもが夢の跡]の俳句を片言でいい、日本語とローマ字で書いて欲しがるなど、とても日本について関心を持っているようでした。そんなこんなで、ずっと、日本の文化や伝統について話しながら(でも実際はこちらの英語は貧弱だからどのくらい通じたのか不安だけど・・)電車は、1時間45分かかってドモドッソラに着いたのでした。景色をずっと見ながらの移動もいいけれど、今回のように話しながらの移動もなかなかいいものです。
ドモドッソラから、ブリーグへの移動は今回は、PTTバスを使って峠越えで行ってみようと計画を立てていました。そこで、バスの発車までを駅でビールでも飲みながらまつことに。で、ここドモドッソラは実はイタリアなんですね。頭では分かっていたのですが、感覚的にスイスにいるつもりでいたので、ビールの値段を3つで10500といわれておもわずびっくり!思わず頭の中で、「ぼるなぁ。」と思ってしまいました。でも、これ、イタリアリラでのお値段だったんですね。まったく、とんちんかんもいいところです。さて、バスはスイスパスに5Sfrの追加料金が必要でした。 バスは町を離れ、少しの間鉄道の線路に沿って走ります。その後、いよいよ、山越えへ。といっても道幅もかなりあり、かなりよい道路状態です。途中いくつもの停留所を過ぎ、イタリア・スイスとの国境に。特にパスポートチェックがあるわけでもなく、ほんの一寸の間、バスが止まり、警備の方と運転手さんが話して終わりという簡単なものでした。さて、バスはいよいよ峠へ。絶対に見たいと思っていた、シンプロンの鷹を見ることができました。
お天気も快晴で、もう満足。かなたには、雪を抱いた山々も見ることができます。ううん、トンネル越えにしなくてよかったっていう感じです。さて、今度は下りです。やはり、左手に山々を望みながら、バスは下っていきます。途中、名前は知りないけれど、新しくできたらしい、橋を渡ります。渡り終わったら、なんと、運転手さんが“写真を撮ってきていいよ”といって、バスを止めてくれました。感謝感謝。やがて、峠を降りきったバスはブリーグの郊外を抜け、駅前に定刻に到着。さて、そのブリーグの駅前がなんと、1年前とは大きく様変わり。バスの発着場も移動。とてもきれいになってました。 これからむかうツェルマット行きの電車はすぐにあったものの、お腹が空いていたので、SBBのホーム上にあるブッフェで遅いお昼を食べ(目玉焼きつきのレシュティとスパゲティミートソース:かなり安い!)、その後移動することに。
しかし、相変わらず、ツェルマット行きのBVZは大混雑。ここまで、殆ど日本人の姿を見掛けなかったのに、ここに来て大量の日本人が。。2等車もほぼ満席。スイス国内の電車は2等でもかなり空いていて楽なのに、この午後のBVZだけは例外のようです。しかも、年々混んでいくような気が・・・のんびりと窓の外を眺めつつ、電車は約1時間半で、ツェルマットの駅に。毎年泊るホテルの方がホームまで迎えに来てくれていて再会を・・さあ、これから5泊。ツェルマットですごします!
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