5日目(8/5) ボローニャ→ツェルマット

   今日の起床は6時過ぎ。いつもよりは少し遅めかな。最終の荷物確認をしていつでも出発できるようにしておいてから朝食に。この朝食で久しぶりに日本人の観光客に出会った。ボローニャ入りしてから,連れ以外の日本人と日本語で会話していなかった上に、相手の方は一人旅ということで,久ひぶりに日本語で会話できる・・・と,なぜか話が弾んだ。8時過ぎに朝食終了。まだ時間があるのでインディペンデンツァ通りの入り口まで散策に行くこととする。
 通りの入り口左手側には,白い石の階段があり登ると上は遊歩道になっていたので,そこまで上がってみる。この階段ある広場には噴水というのか,壁からの彫刻から水がながれるようになっている。遊歩道から,駅方面を眺めると初日に観光したときは気がつかなかったがボローニャにも城壁があったことが見て取れた。ほんの一部だが,残っているのだ。そこで,階段を下りて近くによって見ることに。赤茶色の石組みは大部分が破壊されてはいるが,少しは原型をとどめているようだ。ここも夜になるとライトとアップされるみたいだ(見たかったな)。他にも,その城壁のそばに門があり,更に昔は堀があり,橋が掛けられていた名残も見ることが出来た。最終日の朝としてはなかなか満足な朝である。
 9時過ぎにホテルに戻り,9時45分チェックアウト。ホテルと駅は指呼の距離だから気が楽だ。スーツケースを持って駅に。今日乗車する列車は、10:15発ミラノ行きESI9428(ユーロスターイタリア)である。ユーロスターというと,ロンドンからパリまたはブリュッセル間を思い浮かべるけれど,ユーロスターの名称はここイタリアのほうが先らしい。この列車は全席予約制で乗車券のほかに予約料というのか席料が必要である。ちなみに追加料金は1等2人分で38スイスフランで,ボローニャからツェルマットまでの乗車料金はスイス国内に半額カードを適用させて1等1人当たり109スイスフランだった。10:55には余裕で駅のホームに。とりあえず待合室に入って入線ホームの番号を確認するためにモニターへ。するとモニターには10lateと。どうやら10分遅れらしい。ホーム番号も表示がない。仕方がないので,そのままホームで待機する。で,本当はミラノの駅でお昼を購入する予定だったんだけど,ちょっと時間的に厳しいかもしれないてことでとても気に入ったバニー二屋さんにバニー二を買いにいく。これでとりあえず,おなかに入るものは確保。本当は暖かいうちに食べたいのだが、我慢我慢。
 ここボローニャの待合室には大きな花輪がいくつも飾られていた。そして,ホームに面した柱と窓の一部が記念碑というのかモニュメントになっていた。イタリア語がわからないので想像なのだが,どうやら以前ここで何かの事件(テロなのか?)その犠牲となったかたがたのお名前が刻まれているようだ。そして,柱の一部の形が歪なのは,その跡を残しているからのようだ。
 さて,10分遅れと表示されていたころにはまだ余裕があったのだが,モニターは15分から20分へと遅れの時間が増えていく。さすがに15分となったときにはかなりの焦りが出てきた。どうやら列車は定刻よりも20分遅れで到着することが確定。自分の乗車するワゴンbヘ1.。一番後ろの車両だ。ということで,1番線ホームを進行方向最後尾に移動して乗車。10:35ESIは発車。ミラノまではノンストップである。すぐに車掌さんが,乗車券のチェックに回ってきた。とりあえず,到着時刻を聞く。すると12:00というではないか。20分遅れで出発しても到着時間は変わらない?そんなにこの列車は頑張るのかと思ってしまった。しかし不安なので,でも20分遅れているよねと聞くと、『ええ。だから多分到着もそれより20分遅れると思うわよ』だと。おいおい。そのくらい計算して教えても罰当たらなくない?ひぇぇ〜20分遅れの表示になったときからの心配事が的中しそうである。実はミラノでの乗り換え時間は25分みてあったのだ。しかし,20分遅れということは乗り換え時間はたったの5分。ミラノ駅は先頭部分にしかホームからホームへの移動は出来ないし,ホーム数もたくさん。それにこの車両は最後尾。間に合うのか!?すると車掌さん『何に乗り換えるのか』と聞いてきた。そこで12:25ジュネーブ行きに乗ると答えると,『到着少し前に前の車両に移動しなさい。多分、ホームは3番線あたりのはず』と教えてくれた。やはりその手しかないのか。かなり憂鬱。でもまあ、乗っている間はどうにもならないので,開き直ることにする。少しすると飲み物とスナックのサービスが回ってくる。スナックといっても小さな袋に入ったビスケットのようなものだ。飲み物はコーヒーやジュースなどからが選べるのだが,コーヒー(エスプレッソ)を頼む。何だかやけくそになって,お昼の予定のバニー二をこの列車内で食べてしまった。
 12時5分くらいになると,同じ車両の人が移動を始めた。そこで自分たちも荷物を持って先頭車両方面に。車内は絨毯が引いてあるので意外とスーツケースが転がりにくい。それでも1等車はまだよかった。2等車になると通路が狭いので,苦しいのだ。仕方がないので,かなりの重さのあるボストンバックを抱えて歩く。ぜったいに筋肉痛だ!!他にも移動する人がいるために一番前までは行かれなかったが,先頭から2両目のドア前を確保。不安定ながら残り10分少々をすごす事とする。その間にも続々と移動してくる人が。そのうちの1人に『前を譲ってくれ』と頼まれる。時間がだいんだとさ。そっちもないがこっちもなんだよ。ってことで自分も5分しかないからだめ!!と拒絶。するともしかして同じ列車に乗るのか?ってことになりなぜかお互いに協力することに。先頭は彼に譲る。その代わりこっちの荷物を降ろす手伝いをするってこと。アナウンスが入り,列車は20分遅れでミラノ中央駅22(23かも)ホームに到着。ジュネーブ行きは3番線。さっきの約束どおり,荷物を降ろしてくれた彼は走る。自分たちもスーツケースとボストンバックを転がしながら,走りまくる。しかし,遠いぞ!!どうにか時間前に3番線に到着して,乗り込む。ほっと一安心。すると先に行ったはずの彼が後ろから乗ってくるではないか?どうやら番線を間違えたらしい。彼はこれからj終点まで行くらしい。2等車の彼とはここで別れて,自分たちは1等車へ。
 EC124Cisalpino Monte Rosa(名前はいいんだけどね)は今日は車両はコンパートメント式だが,列車編成も短くか,なり古い車両だ。それにしてもなかなか発車しないなと思ってると,続々と来るので出発できないようだ。おいおい、それならこんなに全力で走らなかったぞ!!さすがイタリアの鉄道!!これがスイス国内だったら・・・なんて考えるのはやめることにする。ここでもまた10分遅れで出発。この10分がねぇ、なのだ。それにしてもこの車内は非常な混雑。こちらはまだましだが,2等車のほうは,座席は満席,通路やデッキにまで人があふれている。疲れたのでビールを購入。ドモドッソラに着くまで休憩することに。列車は遅れを取り戻すどころか,更に少しずつ遅れていく。ドモドッソラ到着14:05を少し過ぎたころ。実は定刻通りに到着していたら,ここからバスに乗り換え,シンプロン峠越えでブリーグに入るつもりだったのだが,バスの発車時刻まで,予定だと5分ない。荷物を持って移動してバスが出た後では,不毛なので予定を変更してこのままブリーグまで行くことにする。ドモドッソラの駅では国境越えということもあり,係官が犬を連れて乗っていたり全員ではないが派視ポートチェックも行われる。14:25ドモドッソラ出発。シンプリントンネルを抜けてブリーグ14:55到着。
 まずは,MGBのホームへ移動。荷物を連れに任せて,銀行へ。ブリーグの銀行も以前は駅前の角にあったのだが,だんだんと通りの先のほうに移動していて不便になってきた。昨年まで使っていた銀行も今年はないし,少し探してTCをキャッシュに。この日は金曜日だったので今日を逃すと月曜日まで困ることになるのだ。再び駅に戻って公衆電話へ。ホテルに到着が予定よりも早くなり16:42になることを伝える。到着した氷河急行に連結された車両に乗り込み,15:23発車。ここでもまた数分遅れで16:48頃にツェルマット到着。ホームで定宿のコンシェルジュと再会。チェックインの後,とりあえず村の中へ。水やワインなどの買出しに行く。夜はやはりスイスワインで乾杯!!して,明日からのお天気がよいことを祈ることとしよう。
 今日の教訓《イタリア鉄道は余裕を持って!!決して時刻表を信用しないこと!!》何度も経験してわかっているはずなんだけどね(はあぁ。)
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