2日目(8/2) チューリッヒ→ボローニャ

 5時半起床。窓の外を見ると路面がぬれている。どうもあれから夜の間に雨が降ったらしい。ここチューリッヒは夕方以降に雨が降ることって結構多い。荷物の整理をして,6時半朝食(以前は6時から朝食を食べられたのになぁ。ちょっと不便に) ホテルからツェルマットに電話をしてみる。すると昨晩は雪が降ってリッフェルアルプやスネガ辺りでもうっすらと雪景色になったとのころ。おやまあぁ、かなりあっちは寒そうだ。
7時15分チェックアウト。荷物を持ってチューリッヒHB駅へ。徒歩5分強。掲示板でプラットホームを確認して列車へ。本日乗車するのは,CIS153・チューリッヒからフィレンツェまで運行されている列車である。スイス国内を半額で乗車して,ボローニャまでは1等で107CHF・座席予約料と追加料金が合わせて22CHFである。チューリッヒHBを7:42に発車した列車は,一路南下する。本来ならこの路線は,ツーク湖などの傍らを走りぬけ,遠くに(そんなに遠いってほどではないが)山々を望みながら走り抜ける,結構車窓からの景色が楽しめる路線なのだ。しかし,この日は発車して30分も経たないうちから,雨が降り始め,終いには土砂降り・窓ガラスには横殴りに雨が流れて行く始末。雲も低くたちこめ,眺望なぞ望むべきもない。まったく雨しか見えないとはこのことだわ。それでもベリンツォーナが近づくにつれ雨脚も少しおさまりを見せ始め,ルガノに到着するころには,ほぼ小降りとなった。ルガノ湖沿いを列車は走りぬけ,キアッソ到着。ここが国境扱いになる。パスポートコントロールが回ってくるが,自分たちは一顧だにされない。全員をチェックしているというよりは,対象者を選んでいる様子。犬を連れた係官もいる。終了後列車はコモ・ミラノへと進む。ミラノが近づいてくると再び小雨が。ミラノ到着はイタリア国鉄にしてはめずらしく定刻どおりの11:40(もっとも走っている区間はスイスなんだから当たり前だけど)。 ミラノで進行方向が変わり、一路ボローニャへ。雨は降ったりやんだり。しかし,モデナを過ぎるころから晴れ間が見られれようになる。定刻よりも10分遅れの13:45ボローニャ到着。(この夏CISではチューリッヒ・ツーク・アルトゴルダウからフィレンツェ経由でルッカ・ピサ・シエナ・サンジミニャーノへのバス・タクシーセットを売り出していた。ちなみに、7:42チューリッヒ発に乗車すると15:30から15:45に目的地に到着できる。機会があったら利用すると面白いかもしれない。尚料金は2等で199CHF。詳しくはCISALPINOまで。)
 駅を出て正面の横断歩道を渡ると2件のホテルが。向かって左がソフィテル。右がスターホテルエクセルシオール。今回宿泊するのは、このスターホテルエクセルシオールである。このホテルは、motoはん@Andanteに紹介してもらったホテル。かなり楽しみである。入り口の回転ドアを入ると、左前にフロントが。ここでチャックイン。キーをもらって自分で荷物を持って、部屋へ。部屋は内部にあるスロットルにキーを差し込むと電気がつく仕組み(イタリアはこの方式結構多い)。とりあえず、荷物を置いて、まずは、ボローニャ市内観光へ。でもその前に,駅の中のピッツァ屋さんで腹ごしらえ(なにせ6時半過ぎの朝食から何も食べてなかったものでね)。この駅のピッツァ屋さんもmotoはんのご紹介なのだ。
 駅正面の横断歩道を渡り左手に折れ,,インディペンデンツァ通りに出る。ここをひたすら直進。この通りがボローニャの目抜き通りらしい。通りの左右にはいろんなお店が入っているが、まあ生活感溢れるお店が多い。セールの張り紙も多いし。柱廊と呼ばれるボローニャを象徴するアーケードの下を歩くこと15分ほどで左に教会が見えてきた。これがメトロポリターナ教会らしい。いよいよ中心部だ。20分ほどでマッジョレ広場到着。ここにボローニャの見所は固まっている。まずは右手の建物の中へ、石段を上がって入る。ここの名称がよくわからない。これが『市庁舎』だったのかな?建物に入りエントランス部分を抜けて中に進むとなぜか,日本で本屋さんとか高級ブティックの入り口にあるセキュリティー目的のチェック機械がある。1階フロアーの周囲で物を販売しているからこの盗難予防なのかな?特に買いたいものがあるわけではないから、外に出ようとして、あることに気がついた。それは床。一部分がガラス張りになっているのだ。そこからはこの建物の下にある遺跡?が覗ける。かなり掘り込んであるものが縦に断面的に見られるのだ。う〜ん、こういうの大好き。これだけで、ここに入った価値あり。
 外に出て、再びマッジョーレ広場へ。シンボルらしいネプチェーンの噴水を撮影。次いで、サン・ペトローニオ大聖堂へ。建物正面の上部が未完成の大聖堂である。内部に入ると入り口から左手の身廊に一筋の線がある。なんでも天井の穴から差し込む光が正午をあらわすものらしい。丁度先端部分を修復中だった。左右の身廊にはいろんなレリーフとか彫刻があるんだけれど,美術史に弱い自分には,すごいい!!としか言いようがない。
 大聖堂の左手側の道を進む。この通りはお店が並んでいるんだけれど,ここには,アルキジンナージオ宮殿があるはずなのだ。この宮殿は旧ボローニャ大学で,世界初の人体解剖が行われ,いまもその解剖室が残っているとのこと。せっかくだからそれを見学したいと思っていたのだが、入り口が見つからない。どうやら、これか?という重厚というより厚みはあるが少しぼろ目の扉を見つけた。右手には確かに、Archiginnasio と書かれている。引っ張ってみても押してみてもびくともしない。とりあえず、インターホンを押す。なにやらイタリア語の返事が帰ってくる。無視して、名称と・見せて欲しいを連発してみるが、無視された。やむなく退散。ここ、見たかったんだけどなぁ(涙)もしかして入り口が違ったのかな?
 Farini通りを出てサントステファーノ通りにあるサントステファーノ教会群を目指す。ここは,4つの教会・2つの礼拝堂・2つの中庭が繋ぎ合わさって1つの建物のようになっている。正面の教会に入り,奥の祭壇左手側の階段というのか段を降りると次の建物へと進める。どこがどうつながっているのか,迷路のようで迷いそうだが,落ち着いた回廊・静寂さのある古い井戸をもつ中庭などなど。マッジョーレ広場やサン・ペトローニオ大聖堂などに比べ,人も少なくのんびりと昔の空気に浸るにはもってこいの場所。今回ボローニャ一押しの場所かも。しばし,中庭をぼぉーっと眺めて時間をすごしてしまった。
 教会群を出て、サントステファーノ通りを斜塔方向へ。ここボローニャには最盛期にはサンジミニャーノよりも塔が林立していたらしい。この2つの斜塔はその名残とのこと。アシネッリの塔は登れるってことだったんだけど,遠慮させてもらった。斜塔を背にして直進すると左手にポデステ宮殿が見えてきた。どうやら1周してきたらしいので,とりあえず正面から柱廊を眺め,のども渇いてきたので,お茶にする。それにしても,この通りは人通りが多い。
 休憩を終えて,そのまま斜塔を背に歩き続ける。G.Marconi通りを左折。このまま直進するとホテルに帰れるはずなのだ。この通りとV.RivadiReno通りとが交差するところで,あるものを発見。それは『PAM』というスーパーマーケット。日ごろ料理なぞしない自分だが,旅先でスーパーを覗くのは大好きなのだ。う〜ん、野菜・果物・ハムに魚介類と品揃えは豊富。魚も生や貝類もたくさんあるし。いいなぁ。ハムはもちろんチーズもワインもあるじゃないの。こりゃぁ、買わない訳にはいかないでしょう!!てことで,ワイン・ムール貝・アサリ・生ハム・水を購入。夕食は部屋でに決定だね。もちろん買った水はPANNAだったりします。まあ、イタリアってことで定番のお水ですね。でもやはり、向こうで買うと安いですわ。なにせ1.5L入り6本で2.64ユーロ(約370円)でしたから。  ホテルに戻ったらもう7時近く。やはりここも日没は遅い。シャワーを浴びて,ムール貝等をワインの肴にして,イタリア・ボローニャ1日目は終了。明日は今回のイタリアのメイン・ラヴェンナに日帰り旅なのだ。 
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