3日目(8/3) ボローニャ(ラヴェンナ観光)

 今日も起床は5時半。朝食は7時からなので,身支度を整えてから,駅に行く。ここで,今日の目的地Ravenna(ラヴェンナ)までの往復の切符を購入。2等往復で9.6ユーロ,約1350円である。ホテルに戻って,朝食後出発。
 8:05ボローニャ発に乗車。思っていたよりも車内は混んでいるし,車内放送が全くない。一応時刻表が手元にあるからよいが,降りる駅がわかるのか少し不安になる。イタリア鉄道にしては珍しく定刻どおりに9:16ラヴェンナ駅到着。ここで,下車したとたんに2人組の男性に取り囲まれた。何やらIDらしきものを提示してきて,イタリア語で話しかけてくる。どうもバックの中を開けて見せろと言っているらしい。あくまでも,らしいであって,断定は出来ない。完全に相手は私服だし,どうも相手の素性に不安がよぎる。無視して行き過ぎようとしたら,止められた。上手く前に立つような感じで行かせてくれない。このあたりは上手いものだと妙に感心(やはり、それなりにプロか?)見回すとホームのほかの場所でもヨーロッパ系でないらしい人が捉まっている。何なんだろう?とりあえず,本当に警官なのか尋ねてみる。すると,もう1回IDというのか身分証明書を出してきた。う〜ん、信じていいのかな?なんだか応援呼ばれているみたいだし,せめて片言でもいいから英語を話して欲しい〜と思っていたら,助っ人が来た。どうやら,憲兵みたいな感じらしい(あくまでも感じ)荷物のチェックをしたいみたいなのだ。仕方がないので,カメラバッグのファスナーを開ける。手は出してこないから,泥棒ではないみたい?上から覗いてOKだとさ。財布とか入っている方には全く無関心なだの。いったい何を探していたんだろうか?ホームから駅舎に入ると,大きな犬まで連れた係官らしい人もいるじゃないの。これは真面目に,検問だったのかも。でも,イタリアって警官を装った泥棒とかいるっていうしねぇ。それにしても、着いた早々怖かった。
 駅を出て,右手にあるバスの詰め所で,郊外にあるバジリカ行きのバスの時刻表の確認をしてから,中心部に向かう。駅からは正面のFARNI通りを直進すればよいらしい。この通りは結構広くて,道の両サイドには観光バスが停まっている。歩くこと約10分弱でポポロ広場に到着。イタリアの町は,ほぼこういった広場があるから,ここを中心にして見て回ると,道に迷うこともなくて,楽なんだな。 ポポロ広場から右手に折れて,『@』に立ち寄る。ここで,郊外のバジリカの開館時間を確認,町の図をゲット。いよいよ,モザイクの見学スタート。
 最初に向かったのは『サン・ヴィターレ教会とガッラ・プラチディーナの霊廟』。ここは国立博物館を含めた同じ敷地の中にある。入り口は国立博物館と一緒で,ここで5つの教会などには入れる共通券7.5ユーロを購入。まずは,サン・ヴィターレ教会を見学。この建物は八角形をしていて,正面の左右に有名な『ユスティニアヌス帝』と『テオドラ皇后』のモザイク画がある。これももちろんすごいんだろうけれど,他の床とか壁とかにある,モザイクににも圧倒される。床のモザイクはに多分大理石なのだろうな。それにしても,曲線をきちんと描けているところなんか,感心しまくり。この建物の正面横の扉から外に出たところから小道を進むと,赤レンガに囲まれたガッラ・プラチディーナの霊廟がある。ここは,とても小さな建物なのだが,そのモザイクの『蒼』の鮮烈さには心を奪われる。『蒼』といっても本当にいろいろな『蒼』で,構成されていて,特に丸い天井の深い青と金色の星々に十字架のコントラストは,静謐さに中に浸らせてくれるものがある。
 次に,『ネオニアーニ礼拝堂』に向かう。ドォーモのそばに建つこれまた小さな八角形の建造物だ。小さいので,入場制限していた。でも,ここも中はすごい。何がって,ドームの天井の迫力と色のコントラストがすごいの一言。これが本当に450年ころに出来たのかと思うと,もうため息しか出てこない。ドォーモの見学はパスして,併設されている大司教区博物館へ。ここも共通券で入場できるが,余り印象に残ったものはなかった。
 次にダンテの墓に行く。ここは特にモザイクとは関係ないけれど,ダンテはラヴェンナに眠っているとは,ここに来ることになるまでは知らなかった。墓には,ひっきりなしに人が訪れているようだ。でも,最初どれがダンテの墓だかわからなかったんだよね。小さな建物の隣に緑に覆われてた塚があるし,さらにその隣には石棺もある。今でもどれがそうなのか確信が持てないんだな。しかし,皆の行動を見ているとどうやら,建物内にあるのが,ダンテのお墓らしい。
 12時近くになってそろそろおなかが空いてきたので,昼食にすることに。ダンテの墓とポポロ広場の中間点くらいに『Ca' de Ven』というエノテカを発見。ここに入ることに。入ってびっくり。ここにもフレスコ画があったのだ。エノテカってことで,まずはグラスワインを注文。お勧めってやつにした。他にはパスタとここの名物のピアディーナを注文。もちろん中身は,生ハムで。これがまた,焼き立てで非常においしかった。もう1回食べたい味だね。ちなみに料金は1人当たり14ユーロでした。
 食事も終えて再びポポロ広場へ。ワインも2杯飲んでいい気分です。次は駅のそばにある,『サンタポリナーレヌォーボ教会』です。先のモザイクよりも年代が下がっているだけあるのか,ここのモザイクは,めちゃくちゃ細かいです。ここのモザイクのイメージはあえて言えば『金』かなぁ。地の色の『金』がまばゆいです。で,なんというのか,1つの場面を現しているのではなくて絵に物語性があります。これが,今までの3つのモザイク画と違うところかな。
 駅に戻って,駅前のRadio taxiという表示のところからバスに乗車。14:11発のバスで郊外にある『サンタポッリナーレ・イン・クラッセ聖堂』へ。バスは町を抜けて建物もまばらな田園地帯を走り抜けていくのですが,下車停留所のClasse Basilicaが近づくと,これだ!という感じでバジリカが目に飛び込んでくるので,降りるところを間違える心配だけはなさそう。。ここは最初に購入した共通券が使えないので,2ユーロを支払って中に。ここの基調は目にも鮮やかな『緑』エメラルドグリーンです。この緑もいろいろとあってすごくきれいです。またキリストと羊の緑の十字架の周りの青の色のコントラストは神秘的なモザイクです。バジリカの中はかなり広いので,椅子に腰掛けて,しばしの間,ぼーっと時の経つのを忘れて見ほれてしまいました。出るときに特に気に入った,『サン・ヴィターレ教会とガッラ・プラチディーナの霊廟・サンタポッリナーレ・イン・クラッセ聖堂』のモザイク画の絵葉書を購入。教会内はストロボ禁止だし,望遠レンズのない自分のカメラだとどうも上手く撮れないので,今回はモザイク画の撮影は初めから諦めていたからね。
 15:35のバスに乗って,15:50ラヴェンナ到着。帰りの電車が16:27発なので,駅のそばの名前のわからない教会に入る。ここにもモザイク画があったのでしばし鑑賞して時間をつぶす。帰りの電車もなぜか定刻どおりに運行されて,17:45ボローニャ帰着。少々疲れました。はあぁ。昼間食べ過ぎた所為か,連れの食欲がイマイチ。レストランまで行く気力がない。ってことで,シャワーを浴びた後で,ホテルの並びにあるBarでパニーニを購入。暖めてくれてこれまた美味。まあ,こういう夕食も良しとしますか。明日もまた,ボローニャを離れて近くの町に出かけます。 
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