5日目(8/5) フィレンツェ

 フィレンツェで過ごす今日は最終日。今日は一日フィレンツェ観光に費やします。何に出会うことができるのか,とても楽しみです。
  まずは,ホテルからVia de Tornabuoniniに歩を進めます。ここの通りは高級ブティックが建ち並んでいるのですが,今日は日曜日。人通りもまばらです。最もまだ朝の8時過ぎということもあるのでしょうが。この通りにはサンブエターノ教会がありました。日曜日の朝ということもあり教会の中ではミサが行なわれていました。ちょっと失礼して中に入らせていただきました。イタリアはカソリックの国。とても厳かな雰囲気に圧倒されてしまいました。日本で中学生の頃学校の関係で聖書や礼拝には縁があったのですが,日曜礼拝に参加していてもこういう厳かというのか敬虔な雰囲気ではなかったは覚えがあります。やはりここは,宗教としてもキリスト教が私が今まで思っていたよりも悠に重きをなしているのかもしれません。その教会を後にし,少し歩くとストロッツィ宮がありました。石積みがとても重厚な雰囲気の建物です。でも表から見て,これが宮殿ってわかる人っているのかしら?サルヴァト-レフェラガモのお店(博物館)をすぎると,アルノ川に。Ponte.S.Trinitaです。この橋の上からはポンテヴェッキオが良く望めます。でもその反対側の眺めの方がきれいだったのは気のせいかな?
トリニタ橋を渡りアルノ川沿いの道をポンテヴェッキオの方向に向かって歩きます。アルノ川沿いと言っても両側には建物が建ち,ちょっとうす暗めの小道。でも石造りの建物はなかなか風情があっていい感じ。ポンテヴェッキオの袂に出たがまだ時間が早いので,ピッティ宮を見てみることに。右に曲がり,ピッティ宮を目指します。この道の両側はなかなか素敵なお店が並んでいました。特に手袋を扱っているお店がGood.やはりフィレンツェの革製品は俊逸だわ。さて,ピッティ宮はというと,やはりすごい!まずは表玄関?車寄せって言うのか,まあ昔はは馬車だったんでしょうけれど,この幅広の道を宮殿に向かって上っていったのかと思うと,これを造った人たちの権力のすごさを感じてしまいます権力のすごさを感じてしまいます。ピッティ宮の中庭から建物全体を見渡すと,やはりすごいですね。このすごさって何ていうのか,やはり財力すごさなのかな?3階建てというのか,3層になった建物全体は石積みで重厚,無駄な装飾とかはないんだけれど,きっとお金がかかってるんだろうな・・・って思わせる建物です。力強くて圧迫感があるんですよね。美しさを実感させてくれます。ピッティ宮の中にはパラティーナ美術館とかが入っているのですが,時間の都合でパスして,ポンテヴェッキオに戻ることに。
そのポンテヴェッキオ,ちょっと想像していたのと違いました。何をどう想像していたのかと聞かれても困るんですけど,もう少し歴史観を漂わせた橋を思っていたのですよね。この橋は戦争の被害も受けていないって事だったし。確かに,橋の上には貴金属屋さんが軒を連ねているし。14世紀の半ばにアルノ川に掛けられた最古の橋だからもっと趣があって欲しかったな。この橋ってもしかすると渡る橋ではなくて,観る橋なのかもしれない。 ポンテヴェッキオを渡り終わり,右に曲がるといよいよウッフィツィです。
 かのメディチ家が所蔵した美術品の数々を公開しているという美術館なのですね。なんでもルネッサンス期の巨匠の作品が充実しているとの事。フィレンツェ観光の目玉の一つです。で,ここを観ての感想。なんていうのか,洪水に溺れた・・・って感じです。ラファエロ・レオナルドダヴィンチ・ミケランジェロ・ティントレットetc etc・・・美術や歴史の授業で習った絵や彫刻がうじゃうじゃ。これでもかって!いうくらいありました。でもね・・・確かにすごいとは思ったんだけれども,どうも美術的才能がない私はだからどうした?なんですよね。どれも美術史的にも歴史的にも価値があるんだろうけれど,それを語る術がないです。悲しいことに。だからここでは,ウッフィツィについては語りません。語れる人に任せたいと思います。
ウッフィツィをでてそのまま歩を進めると,シニョーリア広場とヴェッキオ宮殿に出ました。ヴェッキオ宮殿は,94mの鐘楼を持つゴシック様式の建物です。でもその鐘楼がなんとなくキリンの首みたいでちょっとユーモラスに感じたのは私だけかしら?入口にはフィレンツェの獅子の像とか,かの有名なダヴィデ像のレプリカ,ネプチェーンの噴水なんかもありました。 このシニョーリア広場まで来ると(もちろんウッフィツイは長蛇の列だったけどね),めちゃくちゃ人出が多くなってきました。黄色とかの旗を持った人を老若男女,国籍を問わず様々な人たちが団体で行動しています。う〜んミラノも団体がすごいと思ったけれど,ここフィレンツ程ではなかったです。やはりここフィレンツェは人気のある観光都市なのでしょう。 その団体さんの1つが行く方向にちょっとふらふらとついて行って見ました。ヴェッキオ宮殿を背にして右斜め前方に行って見ます。 ここには,オルサンミケーレ教会がありました。この団体さんが行かなければちょっと見過ごしてしまったかもしれない教会でした。なんでも穀物市場兼礼拝堂だったそうで、建物の外壁のくぼみに色々な職種の守護聖人が置かれているのが特徴のようでした。四角形の1辺に当たりだいたい3つから4つの像が置かれていました。しかし,一部は空洞になっているところもあります。この像が持っておる小道具を見るとその像が何の職種の守護聖人なのかが分かるらしいのですが、私にはちょっとわかりませんでした。 このオルサンミケーレ教会からすぐのところに、新市場のロッジアがありました。新市場の・・・何ていう名称だったので、事前学習不足の私は中央市場の小さいのを想像していたのですが、全く違いました。ほぼ正方形をした小さな建物の1階というのか,きれいなアーチの下に位置する四角い広場を指して新市場のロッジアというようでした。ここでは、またもや革製品のお店が出店していました。あと、ここで忘れては成らないのは、イノシシ君です。なんかぴかぴかつるつるのイノシシの像がありました。みんなが触っているのでとりあえず撫でておきましたとりあえず撫でて置きました。
さて,ほぼ一日のフィレンツェめぐりを終えて,ドルオーモ広場に戻ってきました。ここもいつものように人でいっぱいです。ドゥオーモはちょうど一部はお洗濯の真っ最中です。足場が組まれて大理石の汚れ落としをしています。緑とピンクと白の色のコントラスその幾何学模様とあいまってとても美しいものです。大ク-ポラそして,ジョットの鐘楼、サンジョヴァンニ洗礼堂との洗礼堂との位置関係というのか,コンビネーションもその美しさをさらに際立たせているのでしょう。 まだ少し時間がありそうだので,ドゥオーモ裏手にあるドゥオーモ美術館に立ち寄ってみることとしました。
 この美術館はドゥオーモ・サンジョヴァン二洗礼堂などに関する美術品が納められています。とても静かな美術館でした。数ある展示品の中でも最も興味というのか気に入ったものは、写真の部屋でした。部屋の両サイドの壁に掛けられたこの美術品をゆっくりと座って鑑賞できるように、部屋の中央には長いすが用意されているのです。時の刻む音だけが流れていくような部屋です。他の人たちものんびりとイスに腰掛けながら,この部屋の持つ心地よさに身をゆだねているようでした。 この美術館で忘れてはならい展示品は,ミケランジェロ作のピエタです。階段の踊り場に隣接した展示室にひっそりと置かれています。このピエタは未完です。階段に腰をおろして一生懸命このピエタ像をデッサンしている少年がとても印象に残りました。そして、最後に,サンジョヴァン二洗礼堂の「天国の門」と呼ばれるギヴェルディ作のレリーフが飾られています。一枚ずつ手前にガラスの板が置かれていますがとても近くで鑑賞することができます。イタリアで教会とか美術館とかを見て思ったことですが,模写や写真撮影って許可されているのでしょうか?日本の美術展とかは必ずといって不可です。しかし,こちらでは皆さん平気で模写しているし,フラッシュもたいているんですよね。作品に影響はないのかな?とも思ったのですが,私も誘惑に負けて写してしまいました。ごめんなさい。
フィレンツェは,かみしめるほど味が出る町なのかしれません。初めはどうも,今一つ相性が悪い気がしたのですが,明日にはここを離れるとなると,なんとなく寂しい感じがしてなりませんでした。思っていたよりも,小さくてでも,とても奥行きの深い町でした。もっともっとここで時間を過ごしていれば,さらに違った面を味わうことができたのかも知れません。ちょっと食わず嫌いな私たちは,たった1日しかフィレンツェを堪能する為に時間を割きませんでした。ちょっともったいなかったかもしれません。また機会があれば,今度はすべてのときをここフィレンツェの中だけに捧げてみたいと思います。
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