To pass leisure hours




6.飛行機は・・・・・・

海外旅行に行くためには,どうしたって飛行機に乗らなくては行けない。まあ時間とお金にすごく余裕でもあれば,優雅な船旅・・・ということもできるが,こちらはそういう余裕とは縁がないので,毎回飛行機を利用することとなる。 その飛行機だが,あれだけ大きな物体が,まあ浮力があるから空を飛べるのだと理論では納得できても感性ではなかなか納得できないのだ、空を飛ぶことが。特に魔の11分間と呼ばれる離着陸時には,もうびびりまくってしまう。水平飛行中ならなんとなく平常心が保てるのに,どうもこの離着陸時は大キライである!! しかし,飛行機に乗らなくてはスイスには行かれない。だから毎回あきらめるというか,目をつぶってこの11分間をやり過ごすこととなる。どうか何事もなく離着陸しますように・・・という祈りと共に・・・ 普通は本当に何事もなく終わるのだが,今までの中で3回ほどさらにびびらせてくれたがある経験がある。
☆その1 初めてのスイス行き。飛行機に乗るのもめちゃくちゃ久しぶりだった。この飛行機が,出発時刻を過ぎてもなかなか動かない。さらに、お?やっとバックしたな。と思ったら、再び、前進して元に戻る。頭の中は渦だらけ。とそこへ、機内放送が。“この飛行機は、機材不備のため出発までもうしばらくかかります”ときた。え?機材不備?それって何?ただ単に、荷物を載せ忘れたとか、機内食忘れた・大酒のみのためのアルコールの量が少ないとか(本当はありえないけどね)そういうことなの?それとも飛行に差し障る機材が何か足りないの?いったい何が具体的に不足しているのよ〜誰か私に教えてよ・・・と心の中で叫んでも、だれも教えてくれない。(これも当たりまえだけど)。なんとなく、動かない飛行機の中で過ぎていく時間というのは、手持ち無沙汰というのか、会話もはずまないし、変な感じなのである。きっと、皆不安を押し殺しつつ、平常心を保った振りをして、だれもこの件にはふれないようにしている・・・フライトアテンダントの姿もいつもより見かけない気がするし。で、やっと1時間以上が経過して、機長から、誘導路に動き出すという、アナウンスが入ると、きない全体の何とも重苦しいような、息の詰った感じが無くなった。でもね、心配性の私は、理由が分からないら、今にも事故るんじゃないかと思うと、おちおち、ゆっくりと寝ていることもできなくて(だからって、何かあっても自分ではないもできないのは分かっているのよ。)、遂には全行程どきどきしながら、機内の人であったのでした。まあ、今思えば、たいしたことはないんだよね。
☆その2 2回目は、スイスチューリッヒからの帰国便での出来事。この日は本当に満席だった。SR便はMD11機材なのだけれど、同じJALよりは乗客数が多いので、きっこうぎっしりって感じである。搭乗もスムーズだし、誘導路への移動も特に問題なし。あとはいよいよテイクオフ!!だけのそのとき、飛行機は、急に滑走路から外れ出した。で、機内放送が、“この飛行機は重量が重いため、滑走路をより長いものに変更して離陸します”ときた。飛行機が重い?いったいどういうことなの?でも、重量って最初に計算してあるのではないの?滑走路に出てからではないと分からないものなの?それとも、ただ単に機長がぼけて間違えた滑走路に入った言い訳?どっちにしても、この機長で、大丈夫?でもって、離陸は、スムーズかって?まあ普通だったとは思うんだけれど、本当に滑走路ぎりぎりでテイクオフだった。下を見ていたけど、もうコンクリートのところがないじゃないの・・・って所で車輪が離れた感じだった。あくまでも感じだからね。でも、本当にびくびくしちゃった。しかし、なぜか、着陸はスムーズだったんだよね。これは飛行中にいろいろと消費して軽くなったからなのかな?
☆その3 3回目。実はこれが一番恐かった。エアフランスで、パリ・シャルルドゴールを真夜中に出発する便でのこと。この便も満席で、ほど定刻通りにスポットを離れ、滑走路に入った。ここまでは、何もなし。後は、テイクオフだけ!で、いよいよ離陸スタート!!飛行機は直進を始め、段々とスピードが上がっていくのがよくわかる。と、突然、急ブレーキが、かなりのGの掛かりすごい勢いで、飛行機は離陸を中止し、滑走路の途中で止まった。このブレーキがかかる瞬間、頭の中に浮んだのは、今現在の速度のことだった。うろ覚えの記憶の中で、なんか速度がいくつとかを越えていたら、離陸を中止してはいけない、とか言うのがあったのだ。今の速度は離陸を止めてよい速度なのか?といいうのが真っ先に浮んだ。どうにか、機体は、無事に滑走路上に泊った。機内は蒼然とした空気に包まれ、どこからともなく安堵の?ため息らしいものも聞こえた。フライトアテンダントも席から立ち上がり、機内を見て廻ると、機長からアナウンスが入った。アナウンスによると“この機の前の機が急遽離陸を取りやめたので、この機もブレーキを掛けた”とのこと。しかし、どう考えてもこれはおかしい。なぜなら、この機は滑走路上にあったし、今にも浮き上がる感じだったもの。離陸を取りやめたという前の機体も同じ滑走路上にあったの?どうしたも納得がいかない。で、飛行機は、その後滑走路を離れ、待機中のほかの飛行機の後ろについて、次の離陸はいるまでは30分以上も待たされた。特にスポットに入ったわけではなかったけど。次の離陸は普通通り行われたが、途中もやたらと揺れるし、着陸もあんまり上手でないし(穿った見方かもしれないけどね)、私は、絶対に離陸に失敗したんだと思っている。
できれば、これからの旅行は心配することなく離陸する飛行機に当たりたいものである。

BACK TOP NEXT
inserted by FC2 system