お医者さんとは別の意味で,入院中にお世話になるのが看護師さん。ということで,今回は,看護師編。 Zermattで往診に来てくださったお医者さんは１人で来たし,VISPの病院ではあっという間に転院になってしまったから,あなり看護師さんに対する印象はない。 ＳＩＯＮの病院では,もちろんお世話になりっぱなしだった。
最初に搬送されたＩＣＵでは,どちらかというと男性の看護師さんが多かったかな。ＩＣＵでは自分では身動きできない人が多いからなのか？女性の方が少ない感じ。まったくいないわけではないんだけどね。それに,結構国籍？というのか出身はスイスに限らないみたいだった。２日目にお世話になった方は,ペルー出身の人だったし。ただ,看護師さんも人間って事で,随分と人によって印象が違うもの。こちらの患者はまったく英語が分からないし,ましてやフランス語やドイツ語なんて問題外。 コミュニケーション不足は否めないのだけれど,看護師さんによっては,上手に意志を通じ合えるんだよね。これは結構不思議。言葉以外のところでなんとなくコミュニケーションと信頼関係が築けているんだよね。この信頼関係とかいうのは,本当に重要で,その看護師さんに当たると,患者の顔が変わるんだよね。顔というか雰囲気なんだけど。 笑顔とか出ちゃうしね 優しさとか看護師さんにとって大切なんだろうけれど,信頼関係を築くというのは,優しいようでいて,とても難しいことだから・・・・彼らは,大体１人で１人の患者さんに対応しているみたいだったかな。ちゃんと朝にはおはようって挨拶に来て,自分の名前を名乗ってくれる。名前のない誰かさんが看てくれるのではなくて,ちゃんと個人対個人として看てくれるところがいいな。
さて,一般病棟の看護師さんはというと,こちらは女性ばかりだった。でも,本当に良い人ばかりだった。こちらの患者も一般病棟に移った頃には,随分と精神的にも安定していて,先の見通しも出て来て気分も悪くないから心の余裕もあるし（それは付添人も同じなんだけどね）,看護師さんに悪い印象は持たなかったかな。
それにしても看護師さんはよく働く。朝から番まで働き詰めって感じ。なぜか朝いた人が夜中にもいたりして,シフトがいったいどうなっているのか良く分からないで終わったけれど。
看護師さんの一般的な仕事は,食事を運んでくれる。 清拭・ベッドメーキング（シーツ等を変えてベッドを整えてくれる）・パジャマとかの交換・点滴や薬の投与・血圧や体温の測定などなど。本当にやることはたくさん。でもって,言えることは常に患者さんの立場に立って物事をしようとする意志が強いってこと。例えば,看護師さんのほとんどはフランス語オンリー。こちらが英語が片言しか分からないとすると,違う病棟の担当の看護師さんを読んででも会話をして,こちらの言いたいことを理解してくれようとする。彼女はその後も自分の意志で特に用がないときまでも,様子を看に来てくれた。感謝感謝。
日本の看護師さんももちろん,患者さんのことを考えてとても良く働いてくれているんだろうけれど, 日本と大きく違うな!!と思ったのは,すごく責任感が強いことかな。 責任感というとちょっと語弊があるかもしれないんだけれど 注射一つにしても,どうしてこの注射が必要なのかということを考えてからするんだよね。自分が納得行かないものだと,例えトレイに乗っていても,注射しないんだよね。医者が回診に来て,看護師自身がその理由を確認してからやっと,注射ということになる。日本だと,出されたものは何も考えずに注射しておく！といく感じでしょう？ それがないんだよね。これって,すごいことなんじゃないかな。 薬や点滴の誤投与を少しでも防ぐ効果もありそうだし。 ＩＣＵでは,お医者さんがレントゲンとかを見て,治療方針を相談している場に看護師さんが立ち会っているところも見たし。 だからこそ,看護師さんは自分のやるべき仕事を,自分の考えというのか意志を持って行なう事ができるんじゃないかなって感じた。 う〜ん。 それにしても何時も親身になって看てくれた看護師さんたちには,本当にお礼以外のどんな言葉もない・・・という感じです。 本当に有り難うございました。

このNurseの記述内容について、日本の看護師の方から苦情および記事の削除訂正の書き込みを頂きました。しかし、この記述はあくまでも２００２年当時スイスでの入院時に私と連れが感じたことをそのまま綴ってものです。また、日本との比較に関しても日本における過去の入院時における経験から記述しております。あくまでも私個人の感想であり、日本で看護に勤しんでおられる方々を誹謗中傷しているわけでないということを併記させていただき、今後記事の削除・訂正をする意思がないことを明記させていただきます。