Got hospitalized in Switzerland




7 Doctor

海外で具合が悪くなったらどうするか? とりあえず,ホテルにいる場合はまずはフロントでお医者さんを紹介してもらう。必ずホテルは普段良く使っているクリニックがあるから,そこを教えてくれるし, 便宜も図ってくれる。
今回は,ホテルのコンシェルジュに頼んで,クリニックを紹介してもらい,予約を取ってもらった。しかし,体調があまりにもすぐれないので,往診にきりかえれてもらう。 (自力での歩行は困難ってこと。) (この辺りもホテルの人が電話とかをしてくれた。)
さて,往診に来る医者のいでたちは,まあ日本とそう変わらないという感じか。 往診用のカバンを持って1人できてくれた。 本当はこのお医者さんで治ったとなると良かったのだが, 彼のところのクリニックの設備では,無理ということで,救急車の手配をしてくれた。救急車並びにヘリの手配は,医者自らが行なってくれ, さらに緊急用として点滴などの措置もしてくれた。このクリニックの医者は,救急隊員に患者を引き渡したところで終了となった。 料金の支払いは,日を改めて行なった。ちなみに,カード支払いも可能で,料金は約2万円だった。 これって、思ったよりも安い気がしません?
さて、まず搬送されたのはVISPの病院。この病院はZermattから一番近い入院設備の整った病院ということで,ヘリはここについた。ここのお医者さんは女性だった。それもかなり若い。 実は彼女の見立てでは,病名は違ったんだよね。でも,年配の別の医者がレントゲンを見て、どたばたとなって,さらに設備の良いSIONに搬送!!ってことになった。これについては,どう言って良いのか分からないけれど, ちゃんと二重のチェックがあって,誤診を防ぐシステムになっていると捉えるならば, すごいことだと思うけれど, たまたま2人目のお医者さんが見てくれたから・・・ということだとしたら, どこでも誤診はありえるって?ことなんだろうね。ただ,この女医さんのすごかったところは,患者さんも私も普段飲んでいる薬の説明があまり上手に英語でできなかった。ましてや、ドイツ語でなんて不可能だったし。そうしたら,自分の知り合いの日本人でドイツ語を話せる人を探したんだよね。そして,彼女の携帯電話を使って,その薬がどういう薬なのかを,理解しようとその日本人を私設の通訳として活用しようとしたんだ。その熱心さには頭が下がった。
次は,SIONのICUのお医者さん。ICUはICU専門のお医者さんだった。多分、5人で1チームを組んでいるようで,基本的には担当の先生がきまっているのだけれど, 判断とかは,最低でも2人以上,CTスキャンとかの看たてなんかはチーム全体でやっていた。まあ,背広にネクタイって感じではないし,長髪の人はいるし、けっこうスタイルは千差万別。白衣も、白とは限らないんだよね、ブルーのを着ている人もいたかな。
その後は,一般病棟のお医者さん。一般病棟に移る時点で,ICUのお医者さんとはサヨナラ。一般病棟のお医者さんは,初老のチーフ1人の下に,2人一組のグループが2つあるって感じ。そのうちの1人が担当医だった。でまたまた、女医さん。(なんか女医さんに縁があるね。) ちなみに,2つのグループとも男女のペアだった。
入院中,3日に1回くらいの割合で総勢5人で回診に来たけれど,普段は2人でやって来た。10時過ぎるとどうもフランス語で回診だよ〜と言うアナウンスが流れる。それから,おもむろに回診が始まるんだけれど, やってくる時間は決まってない。時には12時を過ぎて昼食の時間に来てくれたりもした。
で,まずは,私があなたの担当医よという挨拶がある。周りの付き添いの人とかにもちゃんと自己紹介するし,どういう関係なのかを把握しようとする。そして,毎日の回診のときは,必ず“おはよう”とか“こんにちは”という挨拶から診察が始まる。そのあと,具合を聞いてくる。さらに,“質問は?”というフレーズが必ずある。これは,どんな質問をしてもちゃんと丁寧に答えてくれる。たとえば,“今飲んでいる薬は何に対しての薬なのか”とか“この注射はどういう為にするのか”とか “こういうことはしていいのか、だめなのか?”とか、etc etc。だめならだめで,なぜだめなのかってことを説明してくれるから,信頼度も増す感じかな。本当に、こちらの細かい質問に一度として嫌な顔をしないで,答えてくれた。それも、決して会話がスムーズにいっているわけではないのに。 相手も、フランス語がメインの方だったので、そうそう英語が得意というわけではないらしく, お互いに辞書を使ったりしてもしたし。
ここで言えることは,医者はちゃんと説明の義務を果そうと努力してくれたという事。現在の病状もそうだし,治療の過程など,相手が必要としている情報はしっかりと伝えようとする意思が感じられた。だから,回診の時間などあってないがごとき。スタートの時間は決まっているけれど,その患者がそのとき納得するまでちゃんと付き合うから, 1人にかかる時間はかなり長いものになる。医者もベッドの端に腰掛けたり,椅子に座ったりして,患者に対しているし。それと,2人1組で廻ってくるから,どちらかが説明できないことは相手がちゃんとフォローしてくれるんだよね。この辺りは,本当にすごい、と思う。 やはり、言葉さえ大丈夫なら,入院するなら、海外の病院に限るか?って気分になっても仕方がないかも。

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